今回はマニプール北部にあるセナパティにバイクで行って来た。
というのも、ある日滞在していたホテルのロビーでセナパティにも日本のように地元の”桜まつり”があることを知った。
こちらの桜まつりの情報収集も兼ねて行ってきた。
セナパティまでのツーリングは意外と難易度高め。中級者向け。
日本で楽しむバイクツーリングとは毛並みが全く異なるバイク旅。
セナパティ(Senapati)地区とは
セナパティ地区はマニプールの北部に位置する街。
特徴を簡単にまとめると、、、
- インパールから車で約3時間半
- マニプール州から鉄道の駅があるナガランド州ディマプールに行く時の通過点
- 観光地Dzkou Valley(デューコバレー/ズコウバレー)に行くときの通過点
- 住んでいる人のほとんどがナガランド州に多いナガ族
- 英語、マニプリ語の他に自分の民族の言語を話す
ナガランド州とは民族、文化的なつながりも強く、セナパティに住んでいる人々のほとんどがナガランドと同じナガ族。
今回はここまでバイクで行ってきた。
インパール出発
筆者にとってはマニプールで初めてのバイク旅。当日の天気は曇り&小雨。
事前に得ていた情報では、雨の日の舗装されていない道はぬかるんでバイクでは走れなくなるということ。
そのため多くの人は雨季(大体4月後半から6月くらいまで)は移動を控える人が多い。
雨がひどくなることはなさそうなので、レインコートを着て出発。
この時点では、まだこの雨のせいで大変な目に遭うことは梅雨知らず、、、
カングラトンビ(Kanglatongbi)を通過
インパールから40分ほどでカングラトンビという少し大きな街に到着。
それまでに有料の公園Awumching Parkとお酒が有名なAwang Sekmai(セクマイ)を通過。
Awumching Parkはバイク駐車料が10ルピー、入場料が大人一人20ルピーの小さな公園。
記事によっては催し物があり、地元の若者たちの”映えスポット”になっている。こんな感じ↓
インドでは環境保全や治安を守るために有料の公園が多いよう。
カングラトンビまでの道は舗装されていて走りやすい。
道路が舗装されているのは、近くに軍の基地があるのでそれも関係しているのかも。
ここから徐々にロードコンディションが変わってくる。
途中で雨が強くなってきて引き返そうとも思ったが、もう少し走ってみることにした。
カンポッピ(Kangpokpi)を通過
カンポッピという次の町に到着。クキ族が住んでいる町。
ここでは定期的に大きな市場が開かれる。
ものは地元で採れた野菜や果物、ヒンディー教の装具、子供のおもちゃなど様々。
こちらマニプールの特産品パイナップル。地面に山積みにされて売られている。4つで100ルピー(180円)くらい
メインロードから少し入ったところにある広場ではたくさんの古着市が広がっている。
この辺りから舗装された道路にも大きな穴が所々出てくるようになってきた。
タイヤの小さいスクーターであれば、タイヤが完全に穴にはまってしまう。
しかも道幅が狭く、朝方はインパールに向かう車で渋滞ができる。バイクが通れる隙間もないくらい。
ここから先はガソリンスタンドがほとんどない。
途中SL Cafeという場所で食べたチョウメン。
味は結構おいしい、、、、でも辛い。
インドで遠方の旅をする時は極力満タンにしておこう。
というのも、たとえGoogleマップで先にガゾリンスタンドを見つけても、そこが開いているか、ガソリンがあるかどうかは全く分からないから。
インドの田舎を旅行する時にはガゾリンは基本いつも満タンに!
これは以前地元の人から聞いた話。
この辺りには第2次世界大戦でやってきた日本兵の一人が戦後に日本から戻ってきて住んでいた場所がいるという。
もし誰か詳しい人がこの記事を読んでくれていたら教えてください。いつか行ってみたい。
タンガル(Thangal)に到着
タンガル村に到着。この辺りは山を超えていくので、道に勾配が出てくる。
道も舗装されていない道が多くなる。
このあたりのインドの山の土は日本の土と異なる。きめ細かい黄土色の土で、雨が降ると水分を含んで泥になる、排水性がない。逆に乾燥している時は細かい粉塵となって巻き上がる。
これが乾いた田舎の道、
雨が降るとこんな感じ、、、画質が良くないけど
バイク乗りにとってはどちらもきつい。
なんとか小雨でもってくれていた雨も少し強くなってきた。
バイクが泥を巻き上げ、横滑りしながら勾配のある道を走る。ほぼ徐行のスピードで、、、
しかもここからセナパティまでの道は道路工事がされていて道は舗装されていない。
ぬかるんだ道を大型ダンプがほぼ減速せずにバイクの横を通り過ぎてゆく。彼らも急ブレーキを踏めないのだ。
周りでスピードを落とさないスクーターが転倒している。こんな状況になるとは、、、
小さな集落に入ったところでとりあえず小休止。
ネパール系のおじさんがやっているお店でサモサとチャイをいただく。合計30ルピー(54円)くらい。
りあえずエネルギー補給はできた。ここまできたら帰るのも大変なので、覚悟を決めてただひたすら前進。
走り続けていたその時。途中雨が止んで雲間から日が差した。
雨が日に照らされて、山と谷間の村、川は輝き、息を呑むほど美しかった。
ついにセナパティ(Senapati)に到着
バイクを走らせて約4時間、ようやく目的地のセナパティに到着。
雨のせいでかなり遅れたけど無事に着いて良かった。
ぬかるんだ道を長時間ブレーキを使って走ってきたので手の握力がほとんどなくなっていた。
セナパティ自体は比較的大きな街で病院や大学などもある。
道も舗装されており片側2車線でとっても走りやすい。
ここまで来ると川の水も綺麗で泳ぐことができるらしい。
インパールよりは少し高いけど、カーメンテをしてくれる場所もある。
ペトロールポンプ(ガソリンスタンド)もあるので給油。
バイク旅 ~セナパティ(Senapati)編~まとめ
初めてのインドバイク旅だったので色々学んだ今回のバイク旅。
雨が降ったときのインドの田舎の道の危険、携帯すべき装備、あとグーグルマップの到着予想時刻は残念だが参考にならない、などなど、、
この記事を読んでくれた方が「北東インドにこんな場所があるんだ〜」くらいに思ってもらえたら嬉しい。
、、、ちなみに桜まつりの情報は全然なかった。。。
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