この記事ではインドビザについて分かりやすく解説。インドビザの種類と取得の際の注意点、コロナ渦での現在の状況も調査してみた。
インドに短期旅行に行く時のオススメビザもご紹介。
日本人が短期滞在でもビザが必要な国インド、なのに”世界一めんどくさい”と言われているインドビザ。
ルールが頻繁に変更されてネットで調べても情報があふれて複雑になっている。
中には公式サイトに似せて代行手数料を取る代行業者のサイトもあるので要注意、それを見分けるポイントも合わせてご紹介。
最後に2021年インド政府が発表したインドビザ申請アプリについてもご紹介。
今回は領事館などの公的機関に直接確認し、できるだけ正確な情報を分かりやすくまとめてみた。ちょっと長い記事だけど是非インドに行く際の参考にしてみて欲しい。
インドビザの種類
インドビザの種類は大きく分けて通常のレギュラービザとオンラインで申請するe-VISA、さらにインドの空港到着後に申請するアライバルビザの3種類がある。
ここ最近はアライバルビザの開始やe-VISAの条件緩和など旅行者に耳よりのニュースもある。
結論から言えばこの中で費用と手間を考えて筆者が一番オススメするのはe-VISAだ。
VISA(レギュラービザ)の種類
通常のビザ。自分の居住地によって東京インド大使館もしくは大阪インド領事館に申請書を提出する。
以下がレギュラービザのメリット
- 申請料金が最も安い
- 入出国時の空港の制限が無い
申請料金(Tourist Visa:30日シングル) | 1,250円~ |
取得方法 | 東京インド大使館か大阪インド領事館に提出 |
取得日数(目安) | 3-5営業日 |
レギュラービザには主に以下の種類がある。
種類 | 渡航目的 |
Tourist Visa | 個人&団体旅行、親族訪問 |
Business Visa | 短期商用、大規模&小規模取引 |
Employment Visa | 就労、企業内転勤、就労者の同行家族 |
Project Visa | 鉄鋼&電力事業に関わる専門家及び同行家族 |
Films Visa | インド国内での映画,TV,CM撮影 |
Student Visa | 留学 |
Research Visa | インド政府管轄の研究、2国間の交換研究 |
Conference Visa | インド政府主催及び他の国際会議への参加 |
Mountaineering Visa | 登山遠征 |
以下が大使館&領事館のサイトURL
大阪在日インド領事館ビザ情報ページ(サイトにある電話番号は市外局番が無いので最初に”06を追加)
他にも外交、公用、入国ビザなどがあるものの、一般的によく利用されているのはこれくらい。
ビザ申請書の提出先は自分の居住地の管轄によって変わってくる。
東京インド大使館 | 北海道・青森・岩手・山形・宮城・秋田・福島・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・新潟・富山・石川・福井・長野・岐阜・山梨・静岡・愛知・沖縄 |
大阪インド領事館 | 滋賀・京都・兵庫・奈良・大阪・和歌山・鳥取・島根・岡山・広島・山口・徳島・愛媛・香川・高知・福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・三重 |
e-VISA
レギュラービザのように大使館や領事館に直接行かずに全て申請をオンラインで完結させることができるビザ。2019年11月から条件が大幅に緩和された。
以下がe-VISAのメリット
- 通常のビザよりもe-VISAは有効期限が長く、出入国回数の多いビザを取得できることがある。
- 申請がすべてオンライン、大使館や領事館での手続き審査されるので緊急時にレギュラービザよりも早く取得できる。
- 有効期限はインド入国日から起算(通常ビザは発行日から)
申請料金(eTOURIST VISA:30日シングル) | 約3,000円~ |
取得方法 | オンラインにて申請し、ビザ発行承認を得てインド入国時に空港でビザが発行される |
取得日数(目安) | 1-3日以内(72時間以内) |
e-VISAには以下の種類がある
ビザの種類 | 渡航目的 |
eTOURIST VISA | 観光、友人or親族の訪問 |
eBUSINESS VISA※1 | 会社の設立、仕事の打合せ目的 |
eCONFERENCE VISA | 公共事業または政府関係組織の会議などの参加 |
eMEDICAL VISA | 60日以内の短期治療 |
eMEDICAL ATTENDANT VISA | 短期治療の介護、付き添い |
※1 e-VISAで取得できるビジネスビザの有効期限は最長1年間
e-VISAでは入出国できる空港&港が決められている。
以下は入国が可能な28空港&5港
空港 | デリー(DEL) ムンバイ(BOM) チェンナイ(MAA) コルカタ(CCU) ティルバナンタプーラム(TRV) バンガロール(BLR) ハイデラバード(HYD) コチ(COK) ゴア(GOI) アーメダバード(AMD) アムリトサル(ATQ) ガヤ(GAY) ジャイプール(JAI) ラクナウ(LKO) ティルチラーパッリ(TRZ) バラナシ(VNS) カリカット(CCJ) マンガロール(IXE) プネー(PNQ) ナーグプル(NAG) コインバトール(CJB) バッグドグラ(IXB) グワーハーティー(GAU) チャンディーガル(IXC) ビシャーカパトナム(VTZ) マドゥライ(IXM) ブバネーシュワル(BBI) ポート・ブレア(IXZ) |
港 | ムンバイ(Mumbai) コチ(Cochin) マルマガオ(Mormugao) チェンナイ(Chennai) ニュー・マンガロール(New Mangalore) |
e-VISAオンライン申請ページ→https://indianvisaonline.gov.in/evisa/tvoa.html
よく似たビザ代行サイトに注意!
ビザ代行業者のサイトの中には、代行業者である事を明記していないところもある。サイトの体裁も良くインド国旗もロゴに使用されているためインド政府公認のe-VISA申請ページかと思えるほど。
ただインド政府はe-VISAに関して代理人または代行業者が代行手数料を取る事を許可していないとのこと。
「インド政府は、緊急/エクスプレスビザ/ eVisaの促進のために料金を請求することを代理人または仲介者に許可していません。」
引用元(英語):https://indianvisaonline.gov.in/
しかもそのサイトは公式の申請サイトよりも検索で上位にヒットすることがあり、簡単にたどり着いてしまう。(個人的には公式サイトに検索でたどり着くことも難しい。。。)こういうサイトを経由してビザ申請をすると高額の申請料が取られ
るのでくれぐれも注意してほしい。試しに1つのサイトを調べてみたところ、、、
30ドル(約3500円)で申請できるはずのeBUSINESS VISA→198ドル(約22800円)
26ドル(約3000円)で申請できるはずのeTOURIST VISA→99ドル(約11400円)
請求された。ビザ代行費用としては法外な値段とまではいかないものの、代行業者に依頼するのと自分で申請するのではほぼ労力は変わらない。オンライン申請するe-VISAに関しては特にそう言える。
大切な旅行資金を失わないためにもこの手のサイトには是非とも注意してほしい。
見分けるポイントとして、
上のようにURLに".gov.in"がある場合、これはインド政府機関が取得できるURLのためこちらは公式サイト。
逆に、こちらは”.org”という表記になっているため政府公認のサイトではないことが分かる。情報を入力する前にサイトURLを一度確認して欲しい。
公式サイトかどうかを確認するためにはURLをチェック!
VISA on Arrival(アライバルビザ)
2017年から開始されたインドの空港到着後に申請するビザ。今のところ日本、韓国、アラブ首長国連邦の国籍の人だけが利用できるビザのためあまり知られていない。
このビザは観光目的かつ60日以内の渡航という条件が付いている。さらにこのアライバルビザを運営している空港は6つ(デリー、ムンバイ、バンガロール、チェンナイ、ハイデラバード、コルカタ)に限られている。
到着後に申請するビザといって確実に発給されるわけではないのでそこは要注意。
また空港のアライバルビザのカウンターでは日本語が話せる係員がいつもいるわけではない。
海外旅行になれていない方には少しハードルの高いビザかもしれない。
以下がアライバルビザのメリット
- 事前の準備が不要
申請料金 | 約3,000円 |
取得方法 | インド大使館のHPからダウンロードもしくは現地の空港で申請書(英語)記入 |
取得日数 | 当日 |
アライバルビザに関する情報と申請書のダウンロードはこちら(英語)
インドビザの条件や内容は変わりやすい
最近のパンデミックの影響を受けてインドビザの条件や発給状況は頻繁に変更されている。もちろん他の国でも生じていることだがインドビザは特に多いと言われている。
ただ同時にe-VISAの発給条件の緩和やアライバルビザなどインド旅行者にとって嬉しい規制緩和も進んでいる。
今後インドビザ申請はアプリが主流に
2021年インド政府はビザに関する手続きを全て1つのプラットフォームで完結できる、インドビザ申請公式アプリ「Indian Visa Su-Swagatam」をリリース。
現時点ではまだ日本人は使用できないものの、アップデートを繰り返し実用化が進んでいる。
将来的にはこのアプリを使ってビザが管理できるようになってゆく流れ。
他にもホテルや観光地の検索、旅行中の緊急連絡などもこれ一つで出来る、インド旅行者の必帯のアプリになる。
このアプリについての詳しい情報はこちらの記事を参考にしてほしい↓
-
【最新情報】まだ使えない?!インドビザ申請アプリ「Indian Visa Su-Swagatam」を検証!
2021年にリリースされたインドビザ申請アプリIndian Visa Su-Swagatamを検証。インストールして使ってみた結果をご紹介。今後の観光業の発展を目指すインドが始めるペーパーレスのビザシステム。特徴や使い方、注意点をご紹介。これを使えば”世界一めんどくさい”と揶揄されるインドビザの取得の悩みがこれで一気に解決する。
続きを見る
インドビザ情報 まとめ
短期滞在、旅行者にオススメのインドビザは間違いなくe-TOURIST VISA。
申請から取得まで全てオンラインで行える手軽さに加えて大幅な条件緩和でハードルで最も取得しやすいおすすめのインドビザの一つになった。
今後のインドビザ申請は公式アプリIndian Visa Su-Swagatamからできるようになる。
ここ数年インドは海外からの観光客を呼び込むことに非常に力を入れているので今後のビザ事情にも期待したい。
ビザに関する情報は日々更新されているので、申請の際にはしっかり情報収集をしておこう。