インド旅行者に必要な防犯意識とおすすめの防犯対策グッズを、海外生活経験5年の筆者の経験を通してご紹介する記事。
この記事では、、
- 日本人がインド旅行中に犯罪やトラブルに巻き込まれないよう注意できること
- インド旅行中に使えるおすすめの防犯対策グッズ
をご紹介。
魅力的で楽しいインドだけど、日本から出ればどの国でも少なからず危機管理は必要。
最後にインド旅行の醍醐味を楽しむためのちょっとしたポイントもおまけでご紹介。
これからインドに行くという方も、今インド旅行中の方もぜひ参考にしてみて欲しい。
先にこの記事を最後まで読む時間のない方のために、特におすすめの防犯グッズをここで紹介。
なぜおすすめなのか、その理由はこの記事の後半で、
インドの犯罪やトラブル状況
インドに来ようとしている人を怖がらせたくはないけど、実際問題犯罪の被害にあうリスクはあるわけで、インドの情報を発信する記事としてできるだけ正確に伝えてはおきたい。
インドの最近の犯罪状況は、、、
- 犯罪率は2017以降横ばい、コロナ直後は増えたが現在は少しずつ減少
- アジアやヨーロッパの国々よりも高く、南北アメリカとアフリカより低い。
- 首都デリー他の州よりも犯罪率が最も高く、北東インドは低い
首都デリーは他の州よりも犯罪率は約4倍とダントツで高く、犯罪多発都市と言われている。(2019年時点)
デリーは首都であると同時に国際空港もあってインドに来る日本人は頻繁に訪れる。
しかも日本人が多く住んでいるハリヤナ州グルガオンはデリーから車で40分とデリーからもとても近い。
北東インドに向かう際もデリーなどの大都市を中継しなければならない。
こんなインドの状況を考えると、インドに来るときは防犯意識を持ちつつ、対策グッズなどを事前に準備しておくことはとっても大切。
インド旅行で必要な防犯意識
ここからは筆者がインドにいるときにいつも意識している点をご紹介。
以下のポイントを注意していれば、インドで犯罪や不要なトラブルに巻き込まれるリスクは低くなるはず。
夜は不用意に出歩かない
これは海外旅行では基本。
夜の繁華街が観光地になっている場所でも、一本道を入れば薄暗い路地裏が広がっている。
ここはインド、首都のデリーであっても観光地から少し移動するだけで治安の悪いエリアがある。
日本にいるような感覚で足を踏み入れないように注意してほしい。
あとできればインド旅行では夜の移動も避けた方がいい。仕方ない時もあるけど、、、
夜にタクシーを探して困っている外国人をターゲットにするドライバーもいるから。
夜は出歩かない。旅行での移動も最小限にするのがポイント!
あと、特にお祭りのある日は注意が必要。
祝祭日の日も要注意
インドは祝祭日、特に夜に治安が悪くなる傾向がある。そして祝祭日自体も多い。
インドの祝祭日は宗教的な要素がどれも強く、一般的な犯罪リスクに加えて、テロや暴動、民間人同士の衝突などが起こりやすくなる。
以下が代表的なインドニューデリーの祝祭日。
3月 | 水掛祭り(Holi) |
4月 | イスラム教断食明け祭(Id-ul-Fitr) ヒンドゥー教ラーマ神生誕日(Ram Navami) |
6月 | イスラム教犠牲祭(Id-ul-Zuha) |
7月 | イスラム教新年(Muharram) |
8月 | クリシュナ神生誕日(Janmashtami) |
9月 | イスラム教ムハンマド生誕祭(Milad-un-Nabi(Prophet Mohammad's Birthday)) |
10月 | ヒンドゥー教ダシェラ祭(Dussehra) ディワリ(ヒンドゥー教新年祭)(Diwali(Deepavali)) |
特に注意してほしいのが赤字にしてある水掛祭り、通称ホーリーとヒンドゥー教新年祭のディワリ。
ローカルのインド人も一日中家の中に入っている人も多い。
さらに言えば、、、、
インドでは国全体で祝う祝日に加え、州ごとの祝日も定められている。
自分の滞在する地域の祝祭日を事前にチェックしておくと安心。
大きな祭りがある日は要注意
例えばマニプール州ではホーリーの日に若い女性が幹線道路を封鎖して車やバイクを止め、お小遣いをもらうという習慣もある。
ひどいときはそれがエスカレートし、バイクを止めて鍵を抜き取り、鍵と交換に500ルピーを要求してくることもある。
大きな祝日の日は外国人は外に出ずに大人しく家にいるのが一番。
日本の外務省のたびレジに登録していると、祝祭日の前日などに注意喚起を促すメールがしょっちゅう届く。
客引きは基本無視
特に空港や駅、バス乗り場や観光地で声をかけてくる客引きは基本無視してほしい。
相手が日本語を話しても、安くで観光ガイドをしてくれるとしても基本無視。。。
有名な「地球の歩き方」シリーズのインド版でも、この手の客引きをくれぐれも相手にしないように再三注意喚起されている。
止まって話を聞くことはもちろん、目線も合わせない方がいい。
頼んでもないのに勝手にガイドを始める人もいるので、こちらにその意思がないことをはっきり伝えよう。
相手が怒ってトラブルにならないか心配になるかもしれないが、場合によってはそこからさらに大きい犯罪やトラブルに巻き込まれるケースもあるので、この時点で勇気を出して伝えるようにしよう。
これは筆者の経験、携帯でインドの電車の動画を撮っていた時に、少し目があっただけで地元の若い男がずっと滞在先の家のそばまでついて来た。
ついてきている間も理解できない言語で何かを仕切りに要求してきた。大きなトラブルにはならなかったが、こちらも少し不注意だった。
日本人が動画を撮影していればすぐ外国人旅行者でお金を持っていると思われるので、絡まれたくなければ注意しよう。
客引きで犯罪に巻き込まれるケース
これは私が聞いた話。
インドの客引きの数としつこさは世界でも有名。
そして中には日本語を話せる客引きもいる、しかもそれが結構話せる。
日本語が話せるからと言って気を許して話すと「僕たちは友達だ!」と言って近づいてくる。
インドに旅行に来る日本人は美しい景色というよりも現地の人とのコミュニケーション、触れ合いを期待して来ている人も多い。
それで日本語で近づいてきたインド人に心を許してしまうということがあるかもしれない。
彼らは「安い旅行会社を紹介する、自分がガイドするから安心しろ。」と行って日本人観光客を無理やり旅行会社まで連れて行こうとする。
あとはそのまま彼らの言うまま何日も無理やり連れ回され最後に高額なガイド料数十万円を請求されるというもの。
教訓は、、、”日本語を話せる客引きほど危険”
タクシーは配車アプリを使う
タクシーを利用するときはできるだけ配車アプリを使うようにしよう。
流しの個人タクシー(白タク)に乗らないのはもちろん、余計なトラブルを避けるためにも事前に値段交渉が必要なタクシーもできるだけ避けるようにしよう。
ただし配車アプリであっても料金を不正に騙し取られるケースを聞くので注意してほしい。
タクシーで見られるトラブル
これは数年前に聞いたケース。
配車アプリで客を拾ってOTP(ワンタイムパスワード)を客から聞いて入力。
通常はここからそのまま目的地に向かうはずだか、車の調子が悪いと言って仲間の別の車に乗せようとする。
その後最初の車は好きなだけ遠回りして料金を加算、後でオンラインで請求させるというもの。
OTPが認証されているので配車を依頼した人に請求がいくことになる。
これは配車アプリ内でクレジット決済や電子マネーで料金が支払われる場合の手口なので、到着時に現金で支払う場合は大丈夫。
でも乗り換えたタクシーのドライバーは全く素性もわからないはず、もっと危険な犯罪に巻き込まれる可能性もある。
少しでも変なことを要求してきたら尋ねる、うやむやなまま相手のペースに飲まれないように嫌なことは嫌とはっきり伝えよう。
少しでも怪しいと思ったらタクシーの車種とナンバーがわかるように写真を撮っておこう。
地元の人が食べているものを食べる
食べ物はできるだけ”地元の人の食べているものを食べ、飲んでいるものを飲もう”。
これはインドの食べ物でお腹を壊さない方法ではなく、あくまで犯罪に巻き込まれない方法の一つ。
ガンジス川などで有名バラナシなどの観光地では、外国人の料理やチャイなどに睡眠薬を入れて、金品を奪うという犯罪が聞かれる。
それを避けるためにも、地元の人が食べている料理、理想は、、、
鍋から取って提供されるまでの工程が全て見えるレストランがいい。
例えば大鍋で作ってたくさんの人に注がれているチャイやパニプリ、などは大丈夫なはず。
作っている工程全てが見える料理を口にするのが犯罪に巻き込まれない方法の一つ。
あとはスタッフなどの様子が怪しいと感じたお店は避けるのも大事!
地元の人と同じ服を着る
ポイントは”見た目も地元に溶け込む”こと。
例えば北東インドには日本人のようなモンゴロイドの顔立ちの人が多く、日本人が地元の伝統衣装(ファネックやクルタ)を着て歩いていればほとんど外国人とは気づかれない。
もしインドのメインランドにいたとしても、地元の衣装を着ていればすぐには外国人とバレないし、バレてもインドの生活が長く簡単には騙せないと思ってくれるかもしれない。
男性であれば、サンダル、とワイシャツなど、地元の男性が着ている服を着ることができる。
外国人として目立つ事を避ければ、自然と犯罪のターゲットになる危険性も低くなるはず。
海外保険に加入する
「注意していたのにトラブルに貴重品が盗まれてしまった!」
「盗まれなかったけどスーツケースの鍵を壊された!」
どれだけ注意していても犯罪やトラブルに巻き込まれるかもしれない。
そんな時のために海外保険に入っておくこともいざという時の備えになる。
EPOSクレジットカードは年会費無料のクレジットカードの中でも特に海外保険が充実していることで有名。
EPOSゴールドカードになれば、盗難や破損などによる携行品損害補償が最大50万円になる(1点当たりの上限は10万円)。
年会費無料のクレジットの海外保険の中でこれはかなり高額。
プロモーションでもなんでもないけど、誰かの役に立てばと思って勝手に推しているEPOSゴールドカード。
詳しくはこの記事に↓
インド旅行におすすめの防犯グッズ8選
お次はインド旅行で頼りになるおすすめ防犯グッズ8選をご紹介。
防犯グッズを完全に信頼することはできないが、いざという時に役に立つなら安いもの。事前に備えておいて損はない。
セキュリティーポーチ
まずはセキュリティポーチ。パスポートやスマホ、ホテルの鍵など貴重品を入れておける。
貴重品をいつでも服の下に入れて肌身離さず持って置けるような小さいポーチがあると便利。
さらにセキュリティポーチは目立たないようなデザインになっているのも特徴。
ネックストラップパスポートケース
こちらパスポートを首からかけるストラップ付きのケース。
個人的にはポーチの方が好き。首から下げるタイプは体に当たって気になるから。
でも好きな人はこっちの方が好きみたい。
中が見えないように透明じゃないものがおすすめ。
首掛けスマホケース
これは最近日本や韓国の若い人の中で人気。
首掛けであれば両手も使えるし紛失防止になる、防犯グッズとしてもおすすめ。
安いAndroidスマホ
自分もiPhoneユーザーだけど、正直インドでiPhoneはおすすめしない。
高価なので盗難リスクが高いし、インドの粉塵ですぐ汚れるし、インドの人ではAndroidが圧倒的多数。
なのでできれば格安のアンドロイドスマホをサブ機として購入し、それにインドのSIMカードを入れてメイン機として使うのがおすすめ。
万が一盗まれても被害を最小限にすることができる。
こちらは”ハイコスパで頑丈”をコンセプトに作られているSIMフリースマートフォンBlackview A53。
もちろんインドの電波周波数バンドで動作する。
もしくは少し高くなるものの知名度のあるメーカーでスマホを選ぶなら、こちらのOPPO Reno7 Aがおすすめ。
こちらの記事でインドにはAndroidスマホを持っていくべき理由を7つ紹介中↓
小型の鍵
旅行中には小さな鍵が大活躍する。
高価なものでなくてもいい、小さい安いものでも日本で売られているものであれば十分使える。
簡単なものであっても、相手に盗む気を起こさせないために鍵はとっても効果的。
ダイアルロックであれば、旅先で鍵を失くしてしまう心配もない。
例えば、インドのホテルの扉の鍵はあまりしっかりしていない、壊れかけの時もある。
そんなときに部屋の中からドアノブに鍵をかけて施錠をすることで、より安心して過ごせる。
安宿を使うときこそ必要な防犯対策だ。
こちらはいつも私が防犯対策に使用しているダイヤルロック。
小さくて安くて丈夫なのでとっても気に入っている。
インドのローカルの友人へのお土産に持って行っても喜ばれる。
Ulacのダイヤルロックは重さ約77gと軽量。
下はTSAのダイヤルロック。
TSAロックとは、もともとアメリカの運輸保安局が認可したロックのこと。
TSAロックであればアメリカでのランダムな荷物検査の時に破壊される心配がない。
ブザー
日本の子供たちが持っているようなものも海外旅行の防犯用として十分使える。
あまり警報ブザーのストラップはインドではまだ普及していないので、犯罪に巻き込まれそうな時に人の注意を引くためには役に立つ。
AirTag(エアタグ)
これは超便利。
旅行者の中では、空港などで預け荷物がなくなる(ロストバゲージ)対策としてこのエアタグを使っている。私もその使い方。
筆者は最初このエアタグの実力には半信半疑だったものの、実際に使ってみると精度が高く、アプリのマップ上での行動履歴が手に取るようにわかる!
筆者はよく使うリュックに入れている。すぐに見つかっては外されてしまうので、見えない奥のポケットに忍ばせてある。
セカンドウォレット
これはインドよりも治安の悪い国ではよくある防犯対策。
小銭を入れた小さな財布を入れておいて、強盗されそうになった時にその財布を渡してしまうというもの。
中に入れたお金は諦めて、もっと大切なメインの財布を守るいわばおとり作戦。
海外で普通に生活していても、日本の貨幣と外国の貨幣が混ざらないように財布を2つ持つのはあるある。
なのでこの機会に防犯対策も兼ねて2つ目の財布を持って行くといいかも。
特にインドでは貨幣ではなく紙幣で支払う機会が圧倒的に多いので、紙幣がたくさん入って取り出しやすい財布がおすすめ。
インド旅行の醍醐味を味わうために
インドの犯罪やトラブルの話ばかりをしていると、インドに行きたくなくなってしまうかもしれない。
「インド旅行の醍醐味は現地の人とのふれあいなのに、、、」と考えている人も多いかも。
そこで筆者が地元のローカルと仲良くなりたい時に心がけているポイントを少しだけご紹介。
子供から仲良くなる
現地の人(良い人)と仲良くなる良い方法の一つは”最初に子供と仲良くなること”。
これはどこかのバックパッカーの書いた本にも書いてあった。
お金だけを要求してくる物乞いの子供たちを相手にするのではない、とても貧しく毎日お金儲けのことしか考えていない親子も中にはいる。
たまたまレストランや道端の屋台で会った子供、家の前で遊んでいた子供などと仲良くなってみる。
子供を持つ親は、自分の子供と仲良くしている人に悪いことをしようとはまず考えない。(大抵は)
もちろんいつでも注意は必要だが、時間をかけて仲良くなればローカルとの楽しい時間を過ごすことができるかもしれない。
場所を選ぶ ~北東インドを愉しむ~
比較的安全と言われる場所を選ぶのも良い方法。
インドの犯罪が多いのは大抵大都市であって地方都市では犯罪率は大き下がると言われている。
特に北東インドは外国人をターゲットにした犯罪は、筆者の知る限りとても少ない。
秘境と呼ばれる北東インドはそんな魅力も持っている。
外国人観光客が少ないせいで、そういった悪いビジネスが逆に成り立たないのかもしれない。。。。
長所は短所、短所は長所。
インド旅行での防犯意識&防犯グッズ まとめ
この記事ではインド旅行の際に必要な防犯意識と筆者おすすめの海外旅行用防犯グッズを8つご紹介した。
インドは、日本にないものを見て聞いて知ることができるとても魅力的なアジアの大国。
でも一方で日本とは人も常識もモラルも、何もかもが異なる国。
インド旅行が全ていい思い出になるように、この記事をぜひ参考にしてみてほしい。